鬼獄の夜100話/34巻ネタバレ！全巻無料・最新話まで読み放題の漫画アプリも解説

《ネタバレあらすじの内容！》

（恭平！！） 

大きなブザーが鳴り響く中、 

倒れている恭平を残して、扉はゆっくりと閉まっていきます。 

美空は柴に口元を抑えられてしまい、声が出せません。 

美空は柴の手に噛み付いて、恭平の元へ走り出します。 

しかし既に遅く、扉は完全に閉まり切ってしまいました。 

美空は扉の前で力なく座り込み、恭平の名前を何度も呼びました。 

そして扉を叩きながら大粒の涙を流します。 

『残念だったね、またアンタのせいで死んじゃった』 

『女狐の参番と連れてきたお友達…彼らはまだ生きてたかもしれない』 

柴は美空の後ろに立ち、にやにやと笑いながらそう言います。 

死んでしまった全員は、 

美空が連れ出したせいでこうなり、全て美空のせいだと柴は言いました。 

柴が美空の肩に手を置くと、 

美空はその手を勢いよく振り払いました。 

そして、あんたのせいよ！、と言って柴を強く睨みつけます。 

（柴太一さえいなければ、こんな未来は無かったのに） 

美空がそう思っていると、柴が淡々と話し始めました。 

なぜ柴は2年もの間、美空を放置していたのか… 

『アンタはこの世界の誰よりも、僕のことを想ってる』 

『アンタが気付いてないだけで、アンタは僕の為だけに生きてるんだよ』 

大切な人達の死を悲しむとき、必ず柴を思い浮かべる… 

だから柴は、美空を待っていたと言いました。 

美空が苦しいリハビリに耐えたのも、 

早く柴に会いに来たかったからだと言います。 

美空が否定しようとすると、 

柴は被せて、何も違わない、と言いました。 

現に美空は、柴の思惑通りにここへやって来たのです。 

美空は目を見開いて呆然としていると、 

幸せにするよ…美空、と言って、柴は美空を抱きしめました。 

そして柴は続けて、 

抗わずに僕を受け入れれば僕も何も奪わない、と言います。 

『灰原さんも殺さなくて済む』 

柴は静かに、美空の耳元で囁きました。 

（私が抗うからみんな死ぬ、私のせいで灰原も…） 

美空はそう思い、もう疲れちゃった、とぽつりと呟きます。 

柴は美空の言葉を聞き、 

受け入れるなら態度で示すよう、命令しました。 

美空はみんなのことを想いながら、何もできなかったことを悔やみます。 

（灰原、わがままばっかり言ってごめんなさい） 

（あんたは生きて―――） 

美空は床に手をつき、柴に向かって頭を下げ、ひれ伏しました。 

鷹介は美空のその姿に、辛そうに目を背けます。 

そして柴は、ついに美空が諦めたことを確信し、大きく笑い出しました。 

美空の目から光はなくなり、 

ただ涙を流しながら床を見つめているのでした。 

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