鬼獄の夜101話/34巻ネタバレ！全巻無料・最新話まで読み放題の漫画アプリも解説

《ネタバレあらすじの内容！》

『はははは！！』 

大きく高笑いする柴は、 

とうとう自分に屈した美空を見降ろしていました。 

ポタポタと涙を流す美空は、 

（灰原…あんたは生きて） 

そう思いながら、あの時の灰原との話を思い出します…。 

―――『ごめんね、灰原』 

公園でリハビリ中に転んでしまい、 

膝に怪我をした美空は、ベンチに座りました。 

座っている美空の手当てをしながら、 

灰原は美空に、頑張り過ぎていることを指摘しました。 

一刻も早く贄取塚に向かいたがる美空に、 

焦っても一年半分の体力はすぐに戻らない、と灰原は言います。 

灰原は無理をしている美空の状態を見て、 

今日のリハビリを終える判断をし、車を取りに行こうとしました。 

しかし美空は灰原を引き留め、 

灰原と黄瀬に謝りたいことがある、と話を始めました。 

美空は贄取塚に3人で向かったあの時、 

「使えるものはなんでも使う」、そう思っていました。 

ふたりを巻き込んだ上に、 

都合よく利用しようとしていた美空… 

美空はそう考えていた自分自身を、最低だ、と責め続けていたのです。 

美空は灰原に、俯きながらそのことを話しました。 

『分かってました、恐らく黄瀬くんも』 

灰原は微笑みながらそう言いました。 

予想外の言葉に美空が驚いていると、 

贄取塚に行ったのも自分たちの意思だ、と灰原は言います。 

贄取塚に行った時の出来事は、予想外の連続でした。 

しかし灰原は、鬼の存在も柴の悪行も予想する方が無茶だ、 

だから、美空が謝る必要はないのだと言います。 

美空は困惑しながら、分かっていたならどうして来たのか、と聞きました。 

『好きな女性に頼られたら嬉しいじゃないですか』 

『美空さんが思っているより、僕はもっと単純な男ですよ』 

贄取塚にも興味がありましたし、と付け足して灰原は微笑みます。 

美空は納得が出来ずに自分を卑下すると、 

灰原は、美空の行動は全て誰かの為だ、と言いました。 

いつも誰かの為に自分が犠牲になることは一切厭わない、 

そんな美空を、それが美空さんですから、と言う灰原。 

『僕が必要不可欠だと言ってくれるなら、僕は喜んで利用されます』 

『一人でどこにも行かないでください』 

灰原はそう言うと、真っ直ぐ美空を見つめました。 

誰よりも美空を理解し、想い、支えてくれる灰原。 

美空は、灰原が居てくれたから何もかも乗り越えて来れました。 

しかし美空は、灰原の死だけは乗り超えられないことに、気付いてしまったのです。 

自分自身を捨ててでも守りたいものがある、 

そんな鷹介の気持ちが今ならよく分かる、と美空は思いました。 

ーーー柴の前にひれ伏す美空。

そして美空が灰原を救える手段がもうこれしかない、と諦めたその時… 

そっと優しく、誰かが美空の肩に触れたのです。 

『美空様らしくありませんわね、諦めるのはまだ早いですわ』 

『美空様を想う灰原様を、信じて差し上げて―――』 

そう言ったのは…沙織でした。 

するとそこへ、美空を助けに来た灰原が、姿を現したのです。 

『お待たせしました』 

灰原はそう言って、美空を見つめるのでした。 

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