鬼獄の夜71話/24巻ネタバレ！全巻無料・最新話まで読み放題の漫画アプリも解説

《ネタバレあらすじの内容！》

『脱獄？』 

血だまりの中で入浴をするエリカがそう言いました。 

開眼者は美空達の現在の居場所を伝えると、 

エリカは微笑みながら血だまりから出ます。 

『開眼者たちから逃げるなんて、どんな子たちなのか気になるわぁ』 

エリカはそう言うと、白衣を身に着けてどこかへと向かうのでした。 

―――美空は部屋の隅にうずくまりながら、落ちていた紙を見つめていました。

断片的ではあるものの字が書けているということは、 

黄瀬は鬼の姿でも、目は見えていたのかもしれないと考えます。 

2年前の記憶…黄瀬が鬼化した時のことを思い返す美空。 

灰原と一緒に、黄瀬の鬼化の衝撃で気を失ってしまい、 

黄瀬の行方や、自分たちがどうやって助かったかも分からずにいました。 

この2年で、黄瀬に何があったのか… 

美空は何か手掛かりにならないかと、 

落ちている紙をすべて拾い、手紙を読み始めました。 

ボロボロになった部屋の中で、 

全て読み終えた美空は、紙をぎゅっと強く掴みます。 

手紙には、2年前黄瀬が鬼化した後のことが書かれていました。 

微かに意識があった黄瀬は、

大破した車の残骸に埋もれるふたりの姿を見ても声は出ず… 

（美空さんを抱きたい） 

（館長を八つ裂きにしたい） 

そんなことを思う自分が恐ろしく、 

気が狂いそうになりながらも、ふたりを山道に置いたと書かれていました。 

しかしその記憶も定かではなく、 

欲求を抑えられたのか、救助されたのかも分からない、と続けて書かれています。 

すると美空は1枚の紙を持って、鬼の元へと走り出しました。 

『黄瀬くん』 

鬼の元へとたどり着いた美空は、名前を呼びます。 

鬼はうめき声を上げながら美空を襲おうとしますが、 

美空はすぐに振り返って、反対方面に走り出しました。 

美空は全速力で走りながら、黄瀬の手紙を読んだことを話しました。 

2年前、行き場を失った黄瀬は柴に保護され、 

鬼化の成功例としていじくりまわされたこと… 

しかし途中で副作用が出て、こんなところに閉じ込められたこと… 

美空は涙を流しながらそう言い、狭い通路に滑り込みます。 

鬼も無理やり入り込みますが、美空の姿はありません。 

鬼はゆっくりと歩きながら美空を探すと、 

ある部屋の奥に、美空は紙を広げて立っていました。 

『みそらさんすきです、オレをわすれないで』 

かろうじて意識のある状態で書いたように、文字は歪んでいます。 

黄瀬は漢字さえ書けないほど人としての記憶が薄れても、 

これだけは美空に伝えたかったのです。 

『最後まで私を想ってくれて、ありがとう』 

美空は涙を流してそう言い、目を閉じます。 

鬼は呻きながら美空の元へと向かい… 

ドスッ、と鈍い音が上がるのでした。 

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