鬼獄の夜38話/13巻ネタバレ！全巻無料・最新話まで読み放題の漫画アプリも解説

《ネタバレあらすじの内容！》

水に濡れた美空を見て、ゾクッと身体が疼く灰原。 

すみません、と言って目を背けようとすると、美空に腕を掴まれて引き止められます。 

『灰原、ごめんね 

酷い目に合わせてばかりだね 

でも、本当にありがとう 

この埋め合わせ、なんかしないとね』 

背中を向けたままの灰原に、美空はそう言って、困ったように微笑みます。 

美空さん、と言って、灰原は美空の方に振り返り

『それ、今じゃダメですか』 

そう言って、美空の手を掴み、唇にキスをします。 

『僕は、貴女が欲しいです』 

灰原は、真剣なまなざしで美空を見つめながらそう言います。

美空はそんな灰原に驚くも、もう一度キスを受け入れます。 

（灰原の優しいキス、拒める余地を残した腕 

これは代価 

彼を利用した、私が支払うべきもの 

欲しがるなら答えるだけ 

――――だけど） 

熱く、深いキスをしながら美空は考え、そして思いを伝えます。

『私も、灰原が欲しい』 

美空は灰原の顔を両手で包み込み、灰原を見つめます。 

美空さん…、と言って、胸がドクンと高鳴る灰原。 

『でも、今はダメ 

ここに来てずっと、灰原と一緒にいて、灰原のおかげで進んで来れた 

私にはもう、灰原良太郎が必要不可欠なの』 

美空は目を逸らして下を見ながら、灰原にそう言います。 

（今までただの男友達だったのに 

今は灰原の存在が、こんなにも大きい） 

美空はそう思いながら、話を続けます。 

『でも、今は晴馬の願いを叶えなきゃ 

牡丹ちゃんを助ける… 

それより先にあんたを望んじゃダメだと思う 

だから…』 

苦しそうな表情で、美空は灰原にそう伝えます。 

そんな美空を、灰原は優しく抱きしめて 

『困らせてしまってすみませんでした 

今の言葉で十分です』 

愛おしそうに、そう言います。 

灰原が好き、と美空が言おうとしたその瞬間… 

『私も混ぜて下さいまし～！！』 

戻ってきた参番が、元気よくそう言います。 

驚いた美空と灰原は、すごい速さで離れます。 

『あら、終わりですの？しませんの～続き～』 

と参番が言うと、美空は、うっさいわね！、と怒りながらリュックを奪い取ります。 

『灰原！！ 

全部片付いたら、一晩中寝かさないから』 

強く美空が灰原に言うと、灰原は顔を赤らめて、力が抜けていくように返事をします。 

えー私も混ぜて下さいな、と諦めずに言う参番。

美空はまた、うっさい！！、と一喝します。 

（全部片づける 

今日で終わらせるわよ 

柴太一！！） 

美空は心の中で、強く決意します。 

『さぁ、下山するわよ！』 

そう言って、美空達は動き出すのでした。 

―――『へー…驚いたね、まさか彼が適合するとはね』 

¨誰か¨を見ながら、柴はそう言います。 

『はい、柴様 

今は人間に戻ってますが、夜には鬼に！ 

柴様のお望みが叶えられて、私も大変嬉しく思いますわ』 

壱番は嬉しそうに、柴に話します。 

『あら、まるで貴女が貢献したような口ぶりねぇ 

他のキツネちゃんは死んじゃったのに』 

クスクスと笑いながら、エリカは言います。 

怒った様子で壱番は、…貴女こそ侵入者に鍵を、と言いかけると 

『五月蠅いよ』 

しゃがみ込んで¨誰か¨を見ながら、柴は静かにそう言います。 

『ふーん、これが鬼ねぇ… 

エリカ、彼がなぜ鬼になったのかよーく調べて 

壱、アンタはここの後始末だよ』 

そう言って、柴は立ち上がります。 

『あら…せっかく成功したっていうのに、あんまり嬉しくなさそうね』 

エリカは、少し驚いたように言います。

柴は上着を着ながら、偶然なら成功とは呼べないよ、と冷たく言います。 

『出自や血統… 

彼が何者か、調べる必要がある 

1人でも多く、彼を知る人物が必要だよね』 

そう言って銃を手に、部屋を後にするのでした。 

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