鬼獄の夜98話/33巻ネタバレ！全巻無料・最新話まで読み放題の漫画アプリも解説

《ネタバレあらすじの内容！》

『ホント弱っちいわね、恭平』 

記憶に残る、まだ幼い頃の美空はそう言います。 

同じくまだ幼い恭平はいじめられて、大粒の涙を流していました。 

恭平をいじめた子たちは、 

恭平を助けた美空に対し、遠くからブーイングを飛ばしています。 

美空はいじめっ子たちに一喝入れると、 

恭平の手を取って、帰ろう、と言いました。 

恭平は美空に手を引かれながら、 

『オレ、みーちゃんと結婚する』 

『オレのこと守ってくれんの、みーちゃんだけだから』 

恭平は目をキラキラさせながらそう言いました。 

すると美空は嫌そうな顔をして、弱っちいのとは絶対やだ、と答えます。 

恭平は強くショックを受け、 

じゃあ強くなったらいいの！？、と必死に言いました。 

美空は有り得ないと言わんばかりの顔で、強くなったらね、と言うのでした。 

―――雨が降りしきる中、美空と恭平はぎこちなく唇を重ねました。 

中学生になったふたりは、 

初めてのキスに騒ぎながらも、もう一度、静かに唇を重ねるのでした。 

―――『東京についてくる！？』 

自転車の後ろに乗っている美空は、驚いたようにそう言います。 

高校生になったふたりは、 

卒業後の進路について話し合っていました。 

恭平は貰っていた就職の内定を蹴って、 

東京に行く美空についていくと言うのです。 

『美空はライターの夢を叶えてバリバリ働いて、オレが主夫して子育てする』 

恭平がニコニコ笑いながらそう言うと、 

なんで結婚前提なのよ？、と言いながらも美空の頬は赤くなるのでした。 

―――今までの思い出が走馬灯のように、美空の脳内を駆け巡ります。 

（一緒にいるのが当たり前だった、当たり前すぎて分からなくなった） 

（だから、あんたから離れた） 

刺された傷口から大量の血を流し、倒れている恭平。 

美空を何度も恭平に呼びかけますが、 

返事はないどころか、恭平は全く動きません。 

すると柴は、ナイフは急所に達しているから1分も保たない、と言いました。 

そして柴は鷹介に、館内の閉鎖についてどうなったか聞きます。 

鷹介は、このフロア以外は完了していることを柴に報告しました。 

それを聞いた柴はここから立ち去るために歩き出し、 

鷹介も美空を捕らえたまま、一緒に歩きだしました。 

美空は捕らえられた身体で足搔きながら、 

『あんた馬鹿じゃないの、7年前と全然変わってない！』 

『私は…あんたを信じきれなかった、最低の彼女よ』 

涙を流しながら、倒れている恭平にそう言いました。 

そんな女の為に死なないでよ！、と美空が叫ぶと… 

柴は美空の口元を抑え、 

僕の前で他の男の名前を呼ぶな、と言いました。 

そして柴は鷹介に、先にこのフロアを閉鎖するように指示します。 

美空は必死に声をあげようとするも、恭平には届かず… 

重い扉は、恭平を残してゆっくりと閉まっていくのでした。 

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