2020年夏ドラマ『私たちはどうかしている』(わたどう)
本作品の黒幕となる真犯人は誰なのか原作漫画をもとに考察しています。
真犯人として現段階で一番怪しいのは多喜川薫の父親です。
本記事では、犯人候補を全て並べて事実関係を整理していきます。
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『私たちはどうかしている』
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Contents
- 1 私たちはどうかしている|犯人は誰?黒幕候補3名
- 2 私たちはどうかしている|真犯人は多喜川の父親?
- 3 私たちはどうかしている|事件に関わる状況整理
- 3.0.1 漫画1話/1巻:百合子が樹の部屋にいるのを椿が目撃する
- 3.0.2 漫画2話/1巻:七桜の母親の手紙『私は何もやってない』
- 3.0.3 漫画3話/1巻:百合子は一度犯行を認めるがその後犯行を否定する
- 3.0.4 漫画11話/3巻:樹と百合子は事件当日に密会していた
- 3.0.5 漫画17話/4巻:樹と百合子は事件当日にキスをしていた
- 3.0.6 漫画20話/4巻:百合子の手紙は多喜川薫の父親が持っていた
- 3.0.7 漫画29話/6巻:高月樹が大倉百合子に宛てた文通の内容
- 3.0.8 漫画30話/6巻:DNA父子鑑定報告書で七桜が実子と判明
- 3.0.9 漫画32話/7巻:事件現場のナイフには百合子の指紋がついていた
- 3.0.10 漫画33話/7巻:女将は樹を憎んでおり不貞行為に及ぶ
- 3.0.11 漫画34話/7巻:樹は光月庵を椿に継がせたいと百合子に伝える
- 3.0.12 漫画40話/8巻:事件当日の女将にはアリバイがあると判明
- 3.0.13 漫画42話/9巻:百合子から樹へ宛てた文通の内容
- 3.0.14 漫画45話/9巻:事件当日、女将は朝まで椿と一緒だった
- 3.0.15 漫画50話/11巻:女将が光月庵に嫁いだ理由と三角関係の真相
- 3.0.16 漫画話51/11巻:百合子が樹に『一緒に死んで』と話していた
- 3.0.17 漫画57話/12巻:椿が女将の不貞行為でできた子供と判明
- 3.0.18 漫画話58/13巻:椿が高月樹を発見したときに見落としたもの
- 3.0.19 漫画60話/13巻:多喜川薫が女将を恨む理由
- 3.0.20 漫画61話/13巻:七桜の脳裏に浮かんだ真犯人
私たちはどうかしている|犯人は誰?黒幕候補3名
高月樹を殺した犯人(共犯者含む)と黒幕の有力候補はこの3人です。
犯人候補 | 属性 | 犯行動機 | 犯行機会 |
高月今日子 | 光月庵の女将 | ◯ | ☓ |
多喜川(父) | 光月庵の常連・女将の不貞相手 | ◯ | ◯ |
大倉百合子 | 高月樹の想い人 | ◯ | ◯ |
一人ずつ解説していきますね。
黒幕候補①高月今日子(光月庵の女将)
女将の犯行動機は十分にありますが女将にはアリバイがあります。
【犯行動機】女将は高月樹からの愛情を受けられず、悲しみと怒りに燃えていた。女将の恨みがが大倉百合子のみならず高月樹本人に向けられていた可能性も。 【犯行機会】女将は事件の夜、椿と同じ部屋で就寝。椿は一睡もしておらず女将が一緒の部屋に居たことを証明しておりアリバイあり。 |
原作漫画では椿が女将のアリバイを証明しているので、現時点では女将が高月樹を殺した犯人候補からいったん外れることになります。
しかし、女将には強烈な犯行動機があります。
そんな女将に共犯者がいた可能性も最新話(60話/13巻)で浮上しています。
その共犯者として浮上しているのが女将の不貞相手である多喜川薫の父親です。
黒幕候補②多喜川(父)(女将の不貞相手)
高月樹を殺した犯人の最有力候補が、女将と不貞相手であった多喜川(父)です。
女将と男女の仲になり、多喜川家が崩壊する原因にもなりました。
(多喜川薫が女将を恨む原因にもなっています。)
【犯行動機】女将と愛人関係にあった男性。女将に心を寄せており、女将の願いを叶えるために犯行に及んだ可能性も。 【犯行機会】事件当日夜の多喜川薫の父親の動向は明かされていない。アリバイがなく母屋に忍び込んで犯行に及ぶことも可能。 |
犯行に及ぶ動機もありますし、アリバイがないので、犯人の可能性は十分にあります。
さらに最新話61話/13巻でも、七桜が椿に、多喜川薫の父親が犯人かもしれない、と話しています。
黒幕候補③大倉百合子(七桜の母親)
最後まで犯人の可能性がくすぶっているのが七桜の母親の大倉百合子です。
【犯行動機】事件の夜、高月樹と密会。高月樹に『一緒に死のう』と言う。 【犯行機会】高月樹とふたりきりで密会していた。現場に残されたナイフには大倉百合子の指紋があったことも捜査で判明している。 |
大倉百合子は、警察の捜査で、いちどは『自分が殺った』と犯行を認めています。
しかし途中から『自分は何も知らない』と主張を変えました。
最後まで犯人は大倉百合子だった可能性は残ります。
私たちはどうかしている|真犯人は多喜川の父親?
多喜川薫の父親の事件当日の動きは原作漫画でも何も明かされていません。
ここからは個人的な考察を書いていきます。
まず原作漫画で描かれている多喜川薫の父親像についてまとめていきます。
多喜川薫の父親は、光月庵の常連客。
多喜川家では、光月庵の御菓子は季節のイベントで必ず食卓に並んでいました。
彼は、女将とは男女の仲にありました。
(椿はこの二人の子供であることが漫画57話/12巻で明かされています)
彼は、七桜の母親が残した『私は何もやってない』という手紙を持っていました。
多喜川薫は、父親がその手紙を持っていた経緯については知りません。
(漫画20話/4巻で、手紙は薫が父親から亡くなる前に預かったと明かしています。)
そして、父親は1年前に他界しています。
個人的には、多喜川薫の父親がどんな経緯でこの手紙を持っていたのか、が鍵になると思っています。
次で個人的な考察の結論をまとめていきます。
こちらのリンクで犯人にまつわる原作漫画の重要箇所を抜粋しています。
↓原作漫画のストーリーを読む↓
このリンクを先に読んでから、下の考察を読んでみると考察しやすいと思います。
では事件の流れと犯人考察をどうぞ。
(あくまで個人的な考察です)
《事件の流れと犯人考察》
大倉百合子が高月樹と密会中に『一緒に死のう』と話し出す。
ふたりの会話を聞いた女将は逆上し、多喜川薫の父親を呼び出した。
百合子は、厨房にナイフを取りに行った。しかし百合子が戻る前に、多喜川薫の父親と高月樹でトラブルになり殺傷。(不慮の事故の可能性も)
戻ってきた百合子が、驚きのあまりナイフを落とす。(現場に残されたナイフはこれ。)
多喜川薫の父親は逃亡。椿の目撃証言により百合子が犯人に疑われる。
百合子は真犯人をかくまい、自分が犯人だと自供する。
百合子が真犯人をかくまった理由は以下の通り。
高月樹を殺した犯人は、椿の本当の父親。百合子が本当の犯人を明かせば、捜査の過程で自分と樹との関係や女将の不貞が明るみになる。
そうなると椿や七桜を傷つけることになる。さらに七桜が光月庵の跡取りになってしまう。
(樹は光月庵は七桜ではなく、椿に継がせたいと話していた。)
そのため百合子は、一度は自分が犯行に及んだと自供する。
しかし本当は自分は殺していないため、途中からは「何もしならない」と主張を改める。
ただし、それでも百合子は最後まで真犯人を明かすことができなかった。そして裁判中にそのまま亡くなった。
百合子は亡くなる前に、七桜に真実を伝えるため『私は何もやってない』という手紙を書き、犯人である多喜川薫の父親に手紙を預けた。
多喜川薫の父親は自身も罪悪感に苦しみながら、その手紙を受け取った。
次では事件当時の様子や真犯人考察につながる原作漫画の重要箇所を抜粋しています。
ぜひ犯人考察に役立ててください。
私たちはどうかしている|事件に関わる状況整理
事件当時の様子や真犯人考察につながる箇所を整理していきます。
原作漫画では、最終的に相関図は下記のようになっていきます。
詳しい相関図ネタバレは下の記事を参照してください。
それでは原作漫画の重要箇所を抜粋していきます。
漫画1話/1巻:百合子が樹の部屋にいるのを椿が目撃する
『その朝の記憶はところどころはっきりしてなくて…でも庭じゅうに咲いた椿の花と、あの光景だけははっきりと目に焼き付いてる』
七桜の目に焼き付いてる光景とは、血まみれになって倒れている高月樹。その側で、頬と手を血に染め、立ち尽くす椿の姿。
女将は『ほんとうにお父さんの部屋から出てくるところを見たの!?誰、誰なの』と椿を問い詰めます。
このとき椿は七桜の母親を指差して『さくらのお母さん』と答えました。
漫画2話/1巻:七桜の母親の手紙『私は何もやってない』
多喜川薫から七桜に手渡された手紙の内容が明らかになります。
七桜の母親から預かったという手紙には『私は何もやってない』と書かれていました。
漫画3話/1巻:百合子は一度犯行を認めるがその後犯行を否定する
事件翌日、七桜の母親は、警察から事情聴取を受けました。
警察『どうして殺ったかときいてるんだ』
百合子『私はなにも知りません』
警察『昨日は認めただろ!目撃者もいるんだぞ』
百合子『それは…』
(一瞬、押し黙る)
百合子『私は知らないんです…なにも…私はただ…御菓子をつくっていただけ…』
結局その後、裁判中に母親は倒れて亡くなります。
『けっきょく動機はわからずじまい』という噂声が響き、母親の位牌の前で幼い七桜が立ち尽くします。
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漫画11話/3巻:樹と百合子は事件当日に密会していた
七桜と椿が一緒の部屋で暮らし始めた日の夜に、椿は七桜に明かします。
『見たんだ。15年まえ、俺が6歳のとき。父が死んだあの日…
まだ夜も明けきってないみんなが寝静まっている中「さくら」の母親と父が二人でいるところを。
あの日から「さくら」は明かりじゃなくなった。真っ暗な闇みたいな憎しみだけになった』
漫画17話/4巻:樹と百合子は事件当日にキスをしていた
大旦那は、椿を茶室の掛軸の前に連れていきます。
掛軸の言葉は「不妄語戒(ふもうごかい)」。偽りの心を持ってはいけない。
大旦那は、椿に、いったい何を隠している?と聞いてきました。
大旦那『あの日おまえは言ったな。父親の部屋にあの女がいたんだと。そして見たんだよな。二人がもめているのを。違うのか?』
椿は、動揺しながらも真実を話し始めました。椿が見たのは、もめている二人ではなく、愛し合う二人でした。
椿『キス…してた。びっくりして僕…部屋に戻って…でも朝見に行ったらお父さまが…。ほんとうにごめんなさい。でもきっと、あの人がお父さまを…』
大旦那は動揺し、怒り狂います。
大旦那『私は…真相をうやむやにして、息子の死をちゃんと弔うこともできず…。やっぱりお前はこの家の人間じゃないんだ。だからあいつの死も蔑ろにできるんだ。この嘘つきがっ!』
そのときから、椿がいくら謝っても、大旦那は椿の作った菓子を食べなくなりました。
漫画20話/4巻:百合子の手紙は多喜川薫の父親が持っていた
七桜の母親の『私は何もやってない』という手紙。
この手紙を持っていた経緯を、多喜川はこう話しました。
『父も去年亡くなってね、そのとき手紙のことを頼まれたんだ。父がどういういきさつであの手紙をお母さんから受け取ったかはわからないけど、どこかにいる娘さんに渡してほしいって。そして力になってやってくれって』
多喜川は、僕がきみを見守ってる、と話し、七桜の前から姿を消しました。
漫画29話/6巻:高月樹が大倉百合子に宛てた文通の内容
七桜が物置きを開けると、小さな道具箱が置いてありました。
箱の中にあったのはー。
母子手帳。
(これ…ママの持ち物だ)
そして、押し花が添えられた手紙を見つけて、七桜は固まってしまいます。
『美しい花を見つけたので愛する君に送りますー高月樹』
高月樹は、椿の父親です。
(高月樹…亡くなった旦那さま?)
七桜は、さらに別の大きな封筒を見つけ、手に取りました。
(イヤな予感がする…。これを開けたら、すべてが壊れてしまいそうなー…)
そして、大きな封筒のなかの書類を取り出すのでした。
漫画30話/6巻:DNA父子鑑定報告書で七桜が実子と判明
七桜は、大きな封筒のなかの書類を見て、青ざめました。
封筒には2枚の『DNA父子鑑定報告書』が入っていました。
1枚目には子・大倉七桜と、擬父・高月樹の鑑定結果が書かれていました。その内容はー。
『鑑定の結果、父子である確率は99.999%である。擬父・高月樹は、子・大倉七桜の生物学上の父である可能性がきわめて高い。』
2枚目には子・高月椿と、擬父・高月樹の鑑定結果が書かれていました。その内容はー。
『鑑定の結果、父子である確率は0%である。擬父・高月樹は、子・高月椿の生物学上の父である可能性はない。』
DNA父子鑑定報告書が入った封筒の表には「七桜へ」と書かれていました。
(ママは、いつかこれを私に渡すつもりだったの?私に何かあったとき、椿じゃなく私が光月庵の人間だって証明するため。私を守るためにー。)
七桜は、父子鑑定報告書が入った封筒を道具箱に戻し、道具箱を抱えて部屋を飛び出しました。
漫画32話/7巻:事件現場のナイフには百合子の指紋がついていた
七桜は15年前の事件が起こった光月庵の母屋に向かいました。
昔の記憶を頼りに、七桜は庭から、椿の父である旦那さまの部屋を探しながら、昔の記憶を思い出そうとしていました。
ママが取り調べ中に死んで事件の捜査は打ち切られた。倒れた旦那さまのそばに落ちていたナイフにはママの指紋がついてたって聞いた。ほかに疑わしい人も結局いなかったって。
(…でも、ほんとうに?…私があのとき見たのは、ほんとうに椿と旦那さまだけだった?)
七桜の記憶は曖昧でしたが、何かを忘れているような気がしてなりません。
記憶を頼りに旦那さまの母屋に行くと、縁側の戸は固く閉ざされ、中を見ることはできませんでした。
漫画33話/7巻:女将は樹を憎んでおり不貞行為に及ぶ
むかしー。大旦那が茶会から帰ってきて、庭を歩いていたときのこと。
大旦那は見てしまいます。女将が別の男性と口づけを交わしているところを。
(相手の男が樹じゃないと気づいたとき、私は初めて人が獣に見えたー。)
大旦那は女将に言いました。
『なぁ、椿は似ているんだろう。その男にー』
女将はその問いには答えず、大旦那に掴みかかり、叫びました。
『その遺言書を渡してください!』
大旦那も声を荒げます。
『どうして裏切った!25年前、おまえをこの家の嫁に迎えてやったのは私だぞ!』
女将は大旦那から罵られ、言い返します。
『私をそうさせたのは誰ですか!私は希望に満ち溢れていた。樹さんのために尽くそうと心に誓っていた。なのに樹さんは一度も私を愛してくれず、触れることすらも…』
大旦那は瞠目します。
『やはり…椿は…どうして』
女将は薄ら笑います。
『お義父さまだって。調べようとしなかったのは椿が本当の孫じゃないと分かったら困るからでしょう?』
女将は大旦那の持つ遺言書を掴み叫びました。
『どうして私から何もかも奪おうとするんですか!これだけは渡さない!絶対に!!』
女将と大旦那はもみ合いになり、女将は強引に遺言書を奪い取りました。
漫画34話/7巻:樹は光月庵を椿に継がせたいと百合子に伝える
椿は15年前の事件の夜を思い出しました。
椿は、父親の部屋にいる「さくら」の母親を目撃します。
襖の影から、椿はふたりの会話を盗み聞きしてしまいます。
百合子『店は椿くんに継がせるの?』
樹『そのつもりだよ。あの子…椿には「さくら」って呼ばれてるみたいだな』
百合子『そうなの。だれも本名を知らないんじゃないかな』
樹『それがいいよ。あの子にはー…』
そのさきの父の言葉が、椿にはうまく思い出せません。
(なに?いま、なんてー…?)
椿は思い出しました。
15年前の事件の夜に盗み聞いた、樹と百合子の会話を続きをー。
樹『椿には「さくら」って呼ばれてるみたいだな』
百合子『そうなの。だれも本名を知らないんじゃないかな』
樹『それがいいよ。あの子にはー…こんな店の呪いに縛られずに自由に御菓子を作ってほしい』
椿は父の言葉に絶望します。
(ずっと信じていたのにー。)
女将は七桜に殴りかかり、こう言いました。
『うるさい!よくそんなことが言えるわ!!愛し合ってるふたりだったら、何をしても許されるの?生涯を誓い合った妻がいるのに?』
(樹さんの心にすみつく寄生虫!ふたりで私の心をズタズタにしたのよ)
『なのに、あのふたりは何の罪にも問われない。目に涙をためて謝罪すれば、それで終わり。憎らしかった…心底』
七桜は、女将の言葉を聞いて表情を強張らせ、女将の着物の袖を掴みました。
『だから…だから罪を押し付けて…?旦那さまを刺したのも、あなたですか!?』
女将は七桜の手を振りほどきます。
『違うわ。何の証拠も無いでしょ』
七桜は頭に血が上り、女将に言い放ちました。
七桜『私が訴えます!あなたを見たって』
女将『なんですって?』
漫画40話/8巻:事件当日の女将にはアリバイがあると判明
椿は、記者の高橋との会話を思い出していました。
高橋『18年前、光月庵の若旦那が何者かに刺されて亡くなった。その若旦那には妻のほかに女の影があった。それに逆上した女将が夫をグサリ。そんな真相があったら…結構スリルある記事になると思うんですよね』
椿『あの事件には容疑者がいたんですよ』
高橋『ええ、職人の女性。でも、それが間違いだったら?』
椿『…そこまで調べてるなら、知ってるでしょう。女将にはアリバイがある』
椿は店頭で接客をしている女将を見やりました。
(そうだ。あの夜、女将はお父さまの部屋には行っていない。それは俺がいちばんよく知っている。どうして…なんでいまさら、そんな話が出てくるんだー?)
漫画42話/9巻:百合子から樹へ宛てた文通の内容
七桜の脳裏に、母が残した形見の手紙がよぎりました。
百合子が樹に宛てたその手紙には、こう書かれていました。
ー拝啓 高月樹様。中学の校舎であなたに出会えたこと、奇跡みたいに思っています。幼い頃、両親を亡くした私にとって、あなたは初めて愛の温かさを教えてくれた人。気がつけば私にとっても光月庵は憧れの店になっていました。叶うことなら、いつか私の作ったお菓子を光月庵で出せたらな。二人でよく歩いた桜の小路…そのを模した羊羹がいいと思うの。いつか二人の子供ができて、その子がお菓子を作る子になったら、そのお菓子を最初に教えるの。叶わないのは分かっています。私じゃ女将になれないこと…。でもささやかな夢なの。思い描くだけで幸せになれるー…幸せにー…。
(ママの形見にあった手紙は…樹さんからのものより、書いたのに出せなかった手紙のほうが多かった)
漫画45話/9巻:事件当日、女将は朝まで椿と一緒だった
女将と椿は互いに睨み合い、話をしていました。
女将『知ってたのね。花がすみの店主があの女だってこと』
椿『今度は小豆の業者に手を回したんですか。そんな姑息なことしても七桜には通じませんよ。七桜は光月庵を乗っ取ろうと考えてる。それに18年前、お父さまを殺したのは自分の母親じゃないと信じてる』
女将は、自分は殺してない、と話します。
『私じゃないわよ。そのことは、あなたが証明してくれたでしょう』
椿も、それは理解していました。
18年前の事件の夜、椿は樹と百合子の密会を目撃したあと、女将の部屋で寝床についたのです。椿はショックのあまり朝まで一睡もできませんでした。椿の隣では、ずっと女将が寝ていました。
漫画50話/11巻:女将が光月庵に嫁いだ理由と三角関係の真相
大旦那はもう一度『おまえが本当に「さくら」なのか?』と聞いてきます。七桜は頷きました。
すると大旦那は『証拠は?』と聞いてきますが、女将が証拠を破ってしまったため、見せることができません。
七桜は『お…御菓子。私のつくった御菓子を食べてください』と言って、御菓子を差し出しました。
大旦那は、七桜のつくった御菓子を食べて、さくらだと確信します。そして七桜に侘びました。
息子に想い人がいたのを知っていて、別れさせたのは自分だと。息子にも、その想い人にも、辛い思いをさせてしまった原因は自分にあると。
そして大旦那は七桜に聞きました。
『すべての原因をつくった私を許せるのか?』
漫画話51/11巻:百合子が樹に『一緒に死んで』と話していた
椿は栞を逃がすと、女将と言い争いを始めました。
椿『関係ない人を巻き込むのは、もうやめてくれ』
女将『あの小娘の御菓子を選んだらどうするの!?いやよ…あの女に樹を奪われ…今度は光月庵も奪われるなんて』
椿『七桜は母親が殺したとは思ってない』
女将『あの女が殺したの!』
椿『本人もやったと自白してない』
すると女将は叫びました。
女将『聞いたのよ!あの女が樹さんの腕の中で言ったのを…!』
ー事件があった、あの日の夜。女将は、襖越しに百合子の樹の会話を聞いてしまったのです。
百合子『樹さん、私と一緒に死んでくれる?』
樹『本気で言ってるのか』
百合子『あなたと一緒ならどこへでも』
樹『ナイフを用意するよ。二人を永遠に繋ぐナイフだ。愛してる』
女将は椿に言いました。
『でもあの女は、直前になって自分だけ逃げた…!わかるわ。いざとなったら怖くなったのよ。小さなわが子を一人にはできないって。都合よく子供への愛を選んで、樹さんを裏切ったの!殺したも同然よ!!』
漫画57話/12巻:椿が女将の不貞行為でできた子供と判明
女将は神社を逃げ出していました。
しかし、多喜川が待ち構えて、女将を見るなり言いました。
『みじめなものですね。どうして父は、あなたみたいな人に夢中になったのかな。』
女将は驚き多喜川を見ます。多喜川は女将を睨みつけました。
『ねぇ今日子さん、想像してみたことあります?あなたと父が逢瀬を重ねた結果、父親を奪われた家族がどういう末路を迎えるか。ずっと夢だったんですよ』
しかし、女将は薄ら笑いを浮かべて言いました。
『そんなに意地悪しないで。お父さまはとっても優しくしてくれたのよ。…そうだわ。光月庵がダメなら、多喜川家を椿に継がせようかしら。だってそうでしょう?椿は多喜川家の血を継いでいるんだから、不出来なお兄さんより相応しいと思わない?』
多喜川は瞠目し、固まってしまうのでした。
漫画話58/13巻:椿が高月樹を発見したときに見落としたもの
ー椿の滞在先の旅館で。
椿は夢を見ていました。
(咲いてる…庭一面に、真っ赤な椿の花がー…)
夢の中に見えるのは、庭一面の真っ赤な椿の花。
なんと椿の手は真っ赤に染まり、視線の先では父親が血を流して倒れています。
真っ赤な椿の花が舞い、ハッと椿は目を覚ましました。
(また…あのときの夢…。あの日、俺が見た光景…)
椿には、思い出せない記憶がありました。顔を洗いながら考えます。
(なにか見落としていたんじゃないか。なに大切なこと。それに、もしかしたらー…)
椿は何を思ったのか、じっと自分の手を見つめるのでした。
漫画60話/13巻:多喜川薫が女将を恨む理由
由香莉は七桜をあざ笑うようにして言いました。
七桜が光月庵に来る前の「花岡七桜の母親は人殺しです」という嫌がらせは、多喜川薫の仕業だったと。
七桜が瞠目しているところに、多喜川薫と椿が姿を現します。
七桜は多喜川薫に真実を話して欲しいと詰め寄りました。
多喜川薫は話し始めました。
父親の裏切りで多喜川家の母親が不遇の死を遂げた。薫は、父親の不貞の相手である女将が許せなかった。
高月樹の実の娘かもしれない七桜なら、女将を光月庵から追い出せる。
街外れの和菓子屋に居てもらっては困るから光月庵へ導いた、と。
多喜川だけが唯一の見方だと思っていた七桜は衝撃を受け、部屋を飛び出しました。
七桜と椿は厨房で、お互いの事件当日の記憶を話し始めます。
七桜は庭で女将の姿を見ました。
しかしあの夜、椿は女将と一緒の部屋にいてアリバイがあるのです。
では一体誰が椿の父親を殺したのか…。
女将が直接手を下せなくても、他に共犯者がいるのでは?
そう思って七桜はハッとします。
七桜の脳裏によぎったのは、女将と男女の関係にあった多喜川の父親でした。
七桜はもう一度、18年前の真実を探すべきなのかもしれない、と思うのでした。
漫画61話/13巻:七桜の脳裏に浮かんだ真犯人
ー七桜の頭によぎった真犯人。
それは多喜川薫の父親でした。
女将と不貞関係にあった多喜川薫の父親。
その関係が一時の浮気心ではなく本気だったとしたら…。
女将のために殺人を犯しても不思議ではない。
それを聞いた椿は、多喜川薫の父親の顔を見たのか?と聞いてきます。
七桜は一瞬ためらいながらも、遺影を見たと答えました。
遺影の男性は椿にそっくりだった、と。
それを聞いた椿は動揺し、七桜との話を切り上げて、厨房を出ていってしまいました。
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