私たちはどうかしている｜漫画59話/13巻ネタバレ！多喜川薫と長谷由香莉の関係

《ネタバレあらすじの内容をざっくりと解説！》

椿が、光月庵に現れました。

七桜が宿に届けた光月庵の和服を着て、淡々と厨房の作業に入ります。

七桜はつとめて冷静に振る舞っていました。

（椿は職人としてここにいる。それ以外なにもない。冷静でいなきゃー）

一方、城島や栞は嬉しそう。

城島と栞は、いつか七桜と椿の「ふたりの蕾が開いてくれたら」と願うのでした。

そして、その日の夜ー。

七桜は、お風呂上がりに廊下を歩いていて、開花前の蕾をみつけました。

（あ…蕾が…。未開紅かな）

もっと近くで未開紅を眺めようと、七桜は縁側の引き戸をあけました。

すると偶然にも、ちょうど椿もその蕾を、離れた場所から眺めていました。

椿と七桜は目が合います。

七桜は慌てて立ち去ろうとしますが、うっかり髪留めを縁側の外に落としてしまいました。

すると椿はおもむろに七桜の髪留めを拾い、七桜に近づいてきます。

椿は、七桜に髪留めを手渡し

七桜をじっと見つめて言いました。

『湯冷めしたんじゃないか？耳…冷たい』

椿は七桜の耳にそっと触れてきます。

椿の眼差しは真っ直ぐで、優しいものでした。

（どうしてー…。私のこと恨んでるんじゃないの？どうしてそんな平気でいられるの？）

七桜は動揺してしまいます。

あわてて椿から離れ、お休みなさい、と言って去っていきました。

ー多喜川家で。

多喜川は日本舞踊の稽古に励んでいました。「名取」になるための大事なお披露目の練習をしています。

練習が一段落したところで長谷屋の由香莉が、多喜川に声をかけてきました。

由香莉は多喜川に色目をつかい『ねぇ…ひさしぶりにしましょ』などと言って、多喜川の肌に触り始めます。

しかし、多喜川は相手にしません。『もうきみとは会わない。七桜ちゃんのこと本気なんだ』と話しました。

由香莉は険しい顔になり、多喜川に詰め寄りました。

由香莉『なに言ってるの…だいたい、あの子に近づいたのは…』

多喜川『とにかく、もうここにも来ないでくれ』

由香莉『いやよ！分かってるの？あの子が本当のことを知ったら、あなたのこと許すはずないわ』

多喜川はそれ以上は話そうとせず、由香莉を部屋から締め出してしまいました。

多喜川は七桜に電話をかけました。

名取披露式で舞踊を舞うので見に来てほしい、と話し、七桜も快諾しました。

七桜の電話の様子を、椿も離れた場所から聞いていました。

ー多喜川の名取披露式の当日。

多喜川の舞踊が始まりました。

多喜川が舞うのは鷺娘（さぎむすめ）。一羽の鷺が町娘の姿になり、人間への叶わぬ悲しい恋を舞う、という女形の舞踊です。

一糸乱れぬ女形の舞いに、七桜は感激します。

しかし、途中から、多喜川の舞いが乱れ始めました。

七桜が様子がおかしいと思い、多喜川の視線の先を見ると…なんとそこには椿の姿。

椿も披露式に来ていたのです。

（どうして椿がここに…なにかする気なの？）

多喜川の舞いが終わり、多喜川が舞台袖へ退くと、椿はふっと姿を消しました。

七桜はとっさに椿を追いかけました。

そんな七桜を、物陰から由香莉も怪しげな表情で見つめていました。

ー披露式の控室で。

多喜川が椿と話をしています。

多喜川は、きみを呼んだ覚えはない、と椿に言います。

しかし椿は多喜川に聞き返しました。

『そう言わずに、教えて下さいよ多喜川さん。あんた、なにが目的で七桜に近づいたんだ？』