私たちはどうかしている漫画61話/13巻ネタバレ！真犯人の疑惑【最新話/最新刊】

ー七桜の頭によぎった真犯人。

それは多喜川薫の父親でした。

女将と不貞関係にあった多喜川薫の父親。

その関係が一時の浮気心ではなく本気だったとしたら…。

女将のために殺人を犯しても不思議ではない。

それを聞いた椿は、多喜川薫の父親の顔を見たのか？と聞いてきます。

七桜は一瞬ためらいながらも、遺影を見たと答えました。

遺影の男性は椿にそっくりだった、と。

それを聞いた椿は動揺し、七桜との話を切り上げて、厨房を出ていってしまいました。

ー翌朝。

七桜は、３年前の火事の現場である母屋を訪れました。

あの日の記憶にもう一度向かい合わなければ。

そう思っていた七桜のもとに、偶然にも椿が現れました。

ふたりは一緒に母屋のなかへ入り込みます。

湿気にむせかえる薄暗い和室で、椿は亡き父親・樹の遺影を見つけます。

遺影を見つめながら椿は言いました。

本当の父親が誰であれ、俺の父はこの人（樹）だけだ、と。

そして、ふたりは幼い頃の事件の記憶をたどりはじめました。

椿が覚えているのは、血だらけで倒れている父親の姿と、百合子を指差した瞬間。

ほかの記憶は曖昧だといいます。

七桜も、事件当日の記憶は断片的で曖昧だと話します。

ーそして。

椿は和室で、3年前の火事の焼跡を見つけ、ふと七桜に言いました。

『火事の起こった日…おまえはここで、俺を待とうとしてくれたんだな』

七桜は一瞬、固まってしまいます。

火事の日、椿は、大旦那を見つけたら必ずこの和室に戻ってくると約束して、この和室を出ていきました。

『ごめん、約束を守れなくて』

椿が謝ってくるので、七桜の胸がざわめきます。

椿のことが好きだった。それだけは伝えなきゃー。

そんな気持ちで、七桜はあの火事の日、この和室で椿が戻ってくるのを待っていたのです。

当時の記憶が蘇り、七桜は思わず泣きそうになりますが

いまさら謝るようなことじゃない、と強がりを言って和室を出ていこうとしました。

そんな七桜を椿が引き止めます。

『あのとき、俺が戻ってきたら、なんて言うつもりだったんだ？』

七桜は動揺します。

覚えていない、どいて。と言って出ていこうとしますが、

椿はとっさに後ろから七桜を抱きしめ

『言えよ、七桜！』

と言って七桜の首筋にキスをしました。

椿と七桜に、想い合っていた3年前の記憶が蘇ります。

しかし次の瞬間。

椿の脳裏に、亡き父・樹の顔がよぎりました。

はっと椿は我に返り、七桜を離しました。

『そうだな。いまさらどうでもよかったな。もう終わったことなのに』

椿の言葉に、七桜も現実に引き戻されてしまいます。

椿は、武六会の菓子作りに集中したほうがいい、と話し和室を出ていってしまいました。

ーそして武六会の奉納の儀の当日。

七桜は伝統の菓子道具を使って、奉納の御菓子を作り上げました。

御菓子を届け、奉納の儀に参加する七桜と城島。

しかし奉納の儀に参加しているはずの多喜川薫の姿が見当たりません。

七桜は、母親の百合子の手紙を握りしめ、多喜川薫を探します。

多喜川薫は、母親の百合子のことを、他にも何か知っているかもしれない。

そう思って階段を登っているところに、長谷由香莉が現れました。

一方、その頃。

椿は光月庵の厨房で職人の山口と話をしていました。

山口は、椿と七桜の関係を気にかけているようです。

また結婚してふたりでいることはできないか、と聞いてきます。

しかし椿は『それは、ないです』ときっぱり。

そのとき椿の脳裏にある記憶が蘇ります。

事件当日、『お願いだ…椿…』と、椿に何かを懇願する血だらけの父・樹。

椿はこう思います。

俺は七桜に一生消えない傷をつけた、隣にいる権利はないんだ、と。

ーその頃、七桜と由香莉は階段で話をしていました。

由香莉は多喜川薫のことを何でも教えてあげる、と挑発してきます。

しかし七桜は毅然とした態度で、本人に直接聞きます、と一蹴。

すると、次の瞬間。

由香莉は七桜を睨みつけ、階段上から七桜を突き落としました。

ちょうど下の階を通りかかった多喜川薫。

多喜川薫が『七桜ちゃん！』と叫びます。

七桜の頭から血が流れていました。